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文献詳細

雑誌文献

臨床検査24巻9号

1980年09月発行

文献概要

Ex Laboratorio Clinico・45

C3欠損症

著者: 藤田禎三1

所属機関: 1筑波大学基礎医学系・免疫血清

ページ範囲:P.1037 - P.1041

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はじめに
 補体とは約20種の血清蛋白の総称で,その反応は一定の順序で進み,生体に侵入した細菌及びウイルスなどに対する防御機構に重要な役割を演じている.免疫学を専攻している友人などに"Complement is complicated"と言われるのだが,補体の世界的第一人者であるMüller Eberhard博士もある総説の中で,補体はなぜこんなに複雑なのかとよく聞かれると述べている.そんなとき彼は,どうしたらもっと簡単になるのかと逆に質問することにしていると書いている.補体が複雑だと感じる一つの理由として,補体の機能が主として精製された補体成分を用いた実験系で明らかにされたことが挙げられるのではないだろうか.しかし1970年代に,臨床医学と臨床検査の急速な進歩により数々の補体欠損症が発見され,補体の機能をより具体的に疾病の中で捕らえ直すことが可能になった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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