文献詳細
文献概要
多変量解析の応用・9
数量化Ⅲ類,Ⅳ類
著者: 古川俊之1 田中博1
所属機関: 1東京大学・医用電子研究施設
ページ範囲:P.1051 - P.1057
文献購入ページに移動 外的基準のある場合の数量化手法については前回解説したので,引き続き外的基準のない場合の数量化手法,すなわち数量化Ⅲ,Ⅳ類について述べる.外的基準のある数量化手法,すなわち数量化I,II類はそれぞれ重回帰分析,判別分析をカテゴリカルデータに適用できるように拡張したものであり,その基本的な考え方は,各アイテムカテゴリーにダミー変数を対応させることにあった.
しかし外的基準を設けず,与えられた離散的データより何らかの相関構造を抽出する場合は,分析者の方針,与えられたデータの質に応じて幾つかの数量化の方法が考えられる.例えば主成分分析をカテゴリカルデータに適用する場合,個体間あるいは変量間の相関をどのような形で定義するかによって分析の結果が異なる.近年,潜在構造分析,多次元尺度構成法あるいは外的基準のない数量化手法のような手法が発表されているが,これらはいずれも名義尺度や順序尺度などの形で与えられたデータから相関関係を抽出し,次元の少ない連続変量の空間に移し変えて相関関係を表示しようとする手法,ということができる.
しかし外的基準を設けず,与えられた離散的データより何らかの相関構造を抽出する場合は,分析者の方針,与えられたデータの質に応じて幾つかの数量化の方法が考えられる.例えば主成分分析をカテゴリカルデータに適用する場合,個体間あるいは変量間の相関をどのような形で定義するかによって分析の結果が異なる.近年,潜在構造分析,多次元尺度構成法あるいは外的基準のない数量化手法のような手法が発表されているが,これらはいずれも名義尺度や順序尺度などの形で与えられたデータから相関関係を抽出し,次元の少ない連続変量の空間に移し変えて相関関係を表示しようとする手法,ということができる.
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