文献詳細
研究
文献概要
はじめに
近年,Framingham Studyに代表されるHDLコレステロール(以下HDL Chol)の疫学調査1)からその測定がにわかに注目されてきた.
HDL Cholの測定法には超遠心法,酸性多糖体ポリアニオン及び2価金属イオンを用いた各種沈殿法2,3),電気泳動法4),免疫沈降法5)などがある.これらはいずれも用手法にて行われ煩雑な操作のうえ長時間を要する.一方自動分析法においては各種沈殿法にて遠心分離後,上清HDL分画を用いたChol発色のみ自動化測定を行う方法はあるが,分離操作をも含めた完全自動化についてはまだその報告を見ない.今回我々は抗原抗体複合体の粒子の大きさに着目し,高力価の抗β-リポ蛋白(β-LP)抗血清を用いて,テクニコン連続濾過装置を用い,沈降物を自動的かつ連続的に取り除き,濾液HDL中のChol測定をAuto Analyzerにて試み十分実用化しうる結果を得た.
近年,Framingham Studyに代表されるHDLコレステロール(以下HDL Chol)の疫学調査1)からその測定がにわかに注目されてきた.
HDL Cholの測定法には超遠心法,酸性多糖体ポリアニオン及び2価金属イオンを用いた各種沈殿法2,3),電気泳動法4),免疫沈降法5)などがある.これらはいずれも用手法にて行われ煩雑な操作のうえ長時間を要する.一方自動分析法においては各種沈殿法にて遠心分離後,上清HDL分画を用いたChol発色のみ自動化測定を行う方法はあるが,分離操作をも含めた完全自動化についてはまだその報告を見ない.今回我々は抗原抗体複合体の粒子の大きさに着目し,高力価の抗β-リポ蛋白(β-LP)抗血清を用いて,テクニコン連続濾過装置を用い,沈降物を自動的かつ連続的に取り除き,濾液HDL中のChol測定をAuto Analyzerにて試み十分実用化しうる結果を得た.
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