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研究
臨床材料より分離されたVibrio succinogenesの性状
著者: 渡辺邦友1 渡辺泉1 山田規恵1 磯野美登利1 上野一恵1 那須勝2
所属機関: 1岐阜大学医学部付属嫌気性菌実験施設 2長崎大病院中検
ページ範囲:P.1071 - P.1074
文献購入ページに移動Vibrio succinogenesは1961年Wolinらによりウシのルーメン液から分離され,新しい菌種として初めて記載されている1).Wolinらによると,V.succinogenesは彎曲した菌体の一端に1本の鞭毛を有する嫌気性の無芽胞のVibrioであり,チトクロームbとcを有すること,SIM培地で硫化水素を産生すること,硝酸塩を還元すること,炭水化物を発酵しないこと,ウレアーゼ,カタラーゼを有しないことなどが知られている1).
著者らは,最近の2年間に呼吸器感染症患者の気管内痰から分離された本菌と思われる菌種2株について,その性状を詳しく検討する機会を得たので以下に報告する.
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