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文献詳細

雑誌文献

臨床検査25巻10号

1981年10月発行

文献概要

研究

アルカリホスファターゼを用いた免疫グロブリン酵素架橋法

著者: 畔川一郎1 松本荻乃1 横山友子1 大西忠博1 石河利隆1

所属機関: 1関東逓信病院病理学検査科

ページ範囲:P.1165 - P.1167

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はじめに
 ルーチンに作製されたホルマリン固定,パラフィン包埋材料を用いての免疫組織化学的研究方法として,免疫グロブリン酵素架橋法(immunoglobulin enzyme bri-dging method;IEB法)1)の有用性は広く認められている.標識酵素として西洋ワサビペルオキシダーゼ(horse-radish peroxidase;HRP)を用いるいわゆるPAP法(peroxidase anti peroxidase法)が一般的に行われているが,原理的には組織化学的に検出できる様々の酵素もまた標識として使用できる.実際,Masonら2)はアルカリホスファターゼ(ALP)を用いる方法を開発し,HRPによるPAP法と併用した二重染色法を発表している.我々もALPを用いたIEB法を試み,若干の改良を加えて,PAP法より更に良好の結果を得ている.PAP法においてペルオキシダーゼの基質として用いている3,3'ジアミノベンジンが発癌性の問題により入手困難となりつつあり,この点からもPAP法に代わるものとして,本法の有用性を強調したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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