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文献詳細

雑誌文献

臨床検査25巻12号

1981年11月発行

文献概要

今月の主題 輸血 検査と疾患—その動きと考え方・59

劇症肝炎と交換輸血

著者: 田中慧1

所属機関: 1都立駒込病院内科

ページ範囲:P.1467 - P.1473

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 急性肝炎は一般に極めて予後の良い疾患である.しかし,一部に急性肝炎発症後,短期間のうちに全身倦怠感,食欲不振,頭痛などの自覚症状が強くなり,意識障害が出現し,昏睡となり死亡する症例が存在する.それらは時には発熱,頭痛から髄膜炎と誤診されたり,錯乱状態や意識障害があることから精神科あるいは脳外科へ入院させられることがある.これらの重篤で予後の悪い急性肝炎を劇症肝炎と呼ぶ.
 我が国では,急性肝炎の約2%が劇症化すると推定され,年間では約3,700人の発症があるであろうと計算されている.その死亡率は80〜90%とされている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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