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今月の主題 輸血 検査と疾患—その動きと考え方・59
劇症肝炎と交換輸血
著者: 田中慧1
所属機関: 1都立駒込病院内科
ページ範囲:P.1467 - P.1473
文献購入ページに移動 急性肝炎は一般に極めて予後の良い疾患である.しかし,一部に急性肝炎発症後,短期間のうちに全身倦怠感,食欲不振,頭痛などの自覚症状が強くなり,意識障害が出現し,昏睡となり死亡する症例が存在する.それらは時には発熱,頭痛から髄膜炎と誤診されたり,錯乱状態や意識障害があることから精神科あるいは脳外科へ入院させられることがある.これらの重篤で予後の悪い急性肝炎を劇症肝炎と呼ぶ.
我が国では,急性肝炎の約2%が劇症化すると推定され,年間では約3,700人の発症があるであろうと計算されている.その死亡率は80〜90%とされている.
我が国では,急性肝炎の約2%が劇症化すると推定され,年間では約3,700人の発症があるであろうと計算されている.その死亡率は80〜90%とされている.
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