icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査25巻13号

1981年12月発行

文献概要

今月の主題 血液ガス分析と酸—塩基平衡 検査と疾患—その動きと考え方・60

急性呼吸不全

著者: 加藤幹夫1

所属機関: 1京都大学結核胸部研究所臨床肺生理学部

ページ範囲:P.1597 - P.1605

文献購入ページに移動
 急性呼吸不全には一次的に低酸素症を来し,PCO2は正常かあるいはむしろ低下するタイプのものと,低酸素症にPCO2の上昇を伴うタイプのものとがある.前者は急性に発症した肺水腫や成人呼吸促迫症候群(ARDS),急性肺炎,肺塞栓症及び間質性肺炎などの場合であり,後者は呼吸中枢の障害,神経筋疾患,胸膜病変及び慢性閉塞性肺疾患,特にその急性増悪や気管支喘息の発作重積状態などの場合にみられるタイプである.
 ここでは,後者のようなタイプ,すなわちPCO2の上昇によって招来される呼吸性アシドーシスを伴った急性呼吸不全について,解説を加えることにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?