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文献詳細

雑誌文献

臨床検査25巻2号

1981年02月発行

文献概要

今月の主題 救急検査 技術解説

生体中の薬物の分析法

著者: 西川隆1 斎藤正行1

所属機関: 1北里大学臨床病理

ページ範囲:P.136 - P.141

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 今日私たちの生活ではたくさんの化学的物質を使っている.しかしこれらが時には幼児が誤って殺虫剤を飲むとか,医薬品の過剰摂取とかの事故を起こし,また自殺や他殺にも使われている.実際厚生省及び警察庁の調査によると,化学物質による中毒で死亡した人数は年間約6,000人で,交通事故による死亡者約9,000人の60%にもなる1)
 最近我が国も欧米同様,交通安全対策及びそれに関連した救急医療体制が着々と整備されてきたが,それに比し薬物中毒対策は欧米に比しかなり遅れているというより,全く手が着けられてない.早急に我が国でも中毒情報センターや中毒物質分析センターが設置さねる必要がある.もちろんこれらセンターは,24時間年中無休のサービス体制でなければ機能は発揮しない.薬物中毒によるらしい昏睡患者の原因薬物が直ちに検出されれば,それに応じて適切な治療が行われ多くの人が死から免れるであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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