文献詳細
文献概要
今月の主題 マイコプラズマ症,クラミジア症の診断 総説
国際細菌命名規約の改正について—その周辺の出来事から
著者: 藪内英子1
所属機関: 1関西医科大学微生物学
ページ範囲:P.389 - P.396
文献購入ページに移動 1958年に単行本として出版された国際細菌ウイルス命名規約(International Code of Nomcn-clature of Bacteria and Viruses)は部分改訂を経て細菌独自の規約,国際細菌命名規約(Intcrnati-onal Code of Nomenclature of BactcriaとしてIntcrnational Journal of systematic Bacteriology;IJSB)に発表されたが,単行本にはならなかった.その後細菌の命名に関する多くの問題に対処するため規約の全面改訂が達成され,単行本として1975年発行,1976年1月から発効した.またこの新版に付録として収録されるはずであった細菌学名承認リスト(Approved Lists of BacterialNames)は,1980年1月IJSBに掲載されその後単行本となった.
細菌の分類命名委員会が初めて結成された第1回国際微生物学会議(1930年,パリ)からほぼ50年を経て刊行されたこの細菌命名規約の新版は,動・植物命名規約から離れた細菌学独自の命名規約であり,また有名無実の細菌名を整理するとともに,細菌命名の優先権の出発日をこれまでの1753年5月1日から1980年1月1日に改めた点で,正に画期的な壮挙と言わねばならない.
細菌の分類命名委員会が初めて結成された第1回国際微生物学会議(1930年,パリ)からほぼ50年を経て刊行されたこの細菌命名規約の新版は,動・植物命名規約から離れた細菌学独自の命名規約であり,また有名無実の細菌名を整理するとともに,細菌命名の優先権の出発日をこれまでの1753年5月1日から1980年1月1日に改めた点で,正に画期的な壮挙と言わねばならない.
掲載誌情報