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今月の主題 貧血 技術解説
血清鉄,血清銅
著者: 高橋隆一1
所属機関: 1国立東京第二病院内科
ページ範囲:P.617 - P.623
文献購入ページに移動 血清鉄及び血清銅の測定法が初めて発表されてから既に半世紀が過ぎようとしている.この間主として呈色試薬の進歩によって長時間を要し,特異性が低く感度の劣っていた測定法が,比較的短時間で測定ができ,しかも特異性が高く感度の優れた測定法に変わり,自動化も進んできた.しかし各種の測定法を理論的に検討すると,現在最も正確と考えられる推賞できる測定法は,いずれも除蛋白血清を呈色試薬で発色させて測定する光電比色法であり,今日かなり普及してきた自動化による測定法にはいまだに問題点があり信頼し難い.
血清鉄の臨床的意義は主として貧血の鑑別診断にあり,血清銅のそれは主としてWilson病の診断にあったが,両者を同時に測定することによってその臨床的意義は倍加するので両者の同時測定が望ましい.
血清鉄の臨床的意義は主として貧血の鑑別診断にあり,血清銅のそれは主としてWilson病の診断にあったが,両者を同時に測定することによってその臨床的意義は倍加するので両者の同時測定が望ましい.
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