icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査25巻6号

1981年06月発行

文献概要

研究

尿中ホモゲンチジン酸の測定法

著者: 原口宏之1 畑実2 安山昌伸3 太田正紀4

所属機関: 1北九州市立総合療育センター小児科 2北九州市立総合療育センター薬剤部 3北九州市立養護教育センター 4北九州市立小倉病院整形外科

ページ範囲:P.681 - P.685

文献購入ページに移動
はじめに
 アルカプトン尿症は肝におけるホモゲンチジン酸酸化酵素の遺伝的欠損1)で,まれな疾患ではあるが,黒変する尿やオクロノーシスを伴う関節症など,特徴的な臨床像により古くから知られている2〜6).更に近年はコラゲン代謝の面からも新たな注目を浴びている7)
 確定診断のためには,尿中のホモゲンチジン酸(ho-mogentisic acid;HGA)を同定・定量することが必要となる.従来の測定法はHGAの還元性を利用したもので,簡単ではあるが非特異的なものが多い8〜11).同定にはHGAの酸化反応生成物の吸収波長を測定する方法もあるが12),クロマトグラフ法が優れている.この場合,濾紙法13,14)より薄層法(TLC)15)が検出感度が鋭く,展開所要時間も短い.定量法としては酵素法16)が最も優れているが,薄層で分離し,溶出・純化した試料を測定するのが実際的で,最近では電気化学的検出法を用いた高速液体クロマトグラフィー(liquid chromatography with clectro-chemical dctection;LCEC)も応用されている17)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?