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免疫沈降阻止反応によるフェノバルビタール及びフェニトイン測定法の検討
著者: 河合忠1 太田抜徳1 村上聖果1 西川隆2 鉢村和男2 仁科甫啓3 海老原妙子3 西原カズヨ4 幸田幸直4 斉藤侑也4 植松文江5 小笠三千代5 照井晶子5 高橋里恵子5 平井智子6 芳賀直美6 水野映二6 中甫6
所属機関: 1自治医科大学病院臨床病理部 2北里大学臨床病理学 3虎の門病院臨床化学部 4東京大学病院薬剤部 5東京女子医科大学小児科 6三井記念病院中央検査部
ページ範囲:P.686 - P.690
文献購入ページに移動近年,血中薬物濃度の測定法が進歩し,その臨床的意義が注目されている.その中でも,抗てんかん薬,特に最も繁用されているフェノバルビタール(phenobarbital;PB)及びフェニトイン(phcnytoin;PHT)の投与に当たっては,治療量の個人差が大きく,過剰投与による中毒症状を来す中毒量との差が小さいため,血中の薬物濃度を頻繁に測定する必要がある1,2).多くの抗てんかん薬の効果はその血中濃度と関連があることが確認されているため,我が国においてもPB及びPHTの測定が広く行われるようになった3,4).
体液中濃度測定法としては,紫外部吸光光度法(UV法5)),ガスクロマトグラフ法(GLC法),高速液体クロマトグラフ法(HPLC法),ホモジニアス・エンザイムイムノアッセイ法(EMIT®法,Syva),不溶化抗体によるエンザイムイムノアッセイ法(MARKIT®法,大日本製薬),ラジオイムノアッセイ法(RIA法),免疫沈降阻止反応による方法(IPIT法)などが報告されている.特に,臨床的には簡便性と迅速性が重要視されるために,それらの条件を満たす方法.として,EMIT法が広く用いられているのが現状である.
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