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文献詳細

雑誌文献

臨床検査26巻11号

1982年11月発行

文献概要

特集 臨床検査のシステム化 診断ロジック

1.診断ロジックとは

著者: 古川俊之1

所属機関: 1東京大学医学部医用電子研究施設

ページ範囲:P.1384 - P.1389

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 伝統的な診断学は,症候論すなわち病因と症候との関連性の記述体系に基づいて,個体の状態を同定しようとするもので,論理的な順問題の応用である.言いかえれば医学の知識体系を習得することが診断論理を学ぶことであると考えられてきた.しかし診断とは本来,因果関係の結果から原因を推定するもので,原理的に逆問題であり,医学の知識体系とは当然別個のものでなければならない.診断学の教科書の中には,この点に気付いて症候から病名を検索する関連表や,戦略的に有利な順序を考慮した技分かれ図を採用したものがある.この概念をさらに定式化し,コンピュータで処理できるようにするのが計量診断の目的で,いくつかのロジックはすべて逆問題の型式を踏んでいる.ここでは主な計量診断のロジックを紹介し,その限界特に逆問題の不確定性について考察を試みた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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