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特集 臨床検査のシステム化 診断ロジック
2.検体検査データによる診断ロジック
著者: 上田智1
所属機関: 1川崎医科大学検査診断学
ページ範囲:P.1390 - P.1398
文献購入ページに移動 いまから30年余り以前,柴田進教授は臨床化学データの組み合わせから病態を推察する診断ロジックを考案し,血液スペクトルと名づけたが,これは今日の計量診断学の先駆けと考えられる業績である.
最初の血液スペクトルは患者の全身状態把握が目的であり,特定の数項目の臨床化学的検査を行い,その測定値を図示して折線グラフを作成し,そのパターンから全身状態軽度障害,中等症ないしは重症と判定した.図1に示すとおり,当時の肺結核,腸チフス患者の予後とこの全身状態の判別とが相関している様子をうかがい知ることができる.
最初の血液スペクトルは患者の全身状態把握が目的であり,特定の数項目の臨床化学的検査を行い,その測定値を図示して折線グラフを作成し,そのパターンから全身状態軽度障害,中等症ないしは重症と判定した.図1に示すとおり,当時の肺結核,腸チフス患者の予後とこの全身状態の判別とが相関している様子をうかがい知ることができる.
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