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特集 臨床検査のシステム化 システム化の展望
臨床検査システム化の展望
著者: 林康之1
所属機関: 1順天堂大学医学部臨床病理
ページ範囲:P.1422 - P.1428
文献購入ページに移動 臨床検査分野にシステム化という用語がわが国で最初に使われたのが何年にどこでだれがとなるとはっきりしない.臨床検査誌をさかのぼって調べると,1966年自動化が題1)にあげられているがコンピュータは入っていない.6年後の1972年検査室におけるパソコン2),1976年3)に「検査室のシステム化」と題する論文が発表されている.またコンピュータの中検導入は,おそらく1971年関東逓信病院が最初ではなかろうか4).以来満15年になるが,「システム化」の意味も,データ処理のシステム化,単一部門のみのシステム化,検査トータルシステム,臨床検査サブシステム,個人識別システム,情報管理システムなどに数多くの言葉を造りながら範囲を拡大してきた.そして現在では臨床検査のシステム化というと,自動化に伴う部分システム化,臨床検査部全室のシステム化,あるいは病院全体システムのなかの一部としてのシステム化のいずれかを考えるようになった.現在ではトータルシステム化に成功し実用化した病院中検も多いが,米国では既に1963年アラバマ大学病院中検でIBMコンピュータとオートアナライザーを主に,組織検査を除いてシステム化を実施しており,1976年にはほとんどの米国病院検査室でコンピュータが導入されていた5)と言われる.表1はわが国私大中検におけるコンピューターシステムの利用統計の一部であるが,1977年は未利用施設が65%である.
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