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文献詳細

雑誌文献

臨床検査26巻12号

1982年11月発行

文献概要

今月の主題 日和見感染症 総説

日和見感染症と免疫不全—Immunosuppressive therapyとの関連において

著者: 螺良英郎1 亀岡陽子1 吉本幸子1

所属機関: 1徳島大学医学部第三内科

ページ範囲:P.1467 - P.1474

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感染症の現況
 感染の成立には,感染因子(寄生体)と宿主(host)の相互関係,いわゆるhost-parasite rela-tionshipが問題である.感染菌と宿主との出会い(opportunity)が感染症成立の第一段階であるが,感染が病気として発病するには宿主の関与がなければならない.このことは古くから指摘されてきたことである.
 抗菌性化学療法が登場するに及んで,宿主—寄生体相互関係に抗生剤(drug)が加わり,宿主—寄生体—抗生剤の三者の相互関係が,近年の感染症ではつねに問題となっている.抗生物質を含む化学療法の普及は,感染症の実態を大きく変えた.これに加うるに,社会環境(経済,栄養,公衆衛生)の改善によって,かつての伝染病は感染症領域から消え去ろうとしている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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