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文献詳細

雑誌文献

臨床検査26巻12号

1982年11月発行

文献概要

分離分析の技術Ⅰ・11

スラブ式SDS-PAGE—分子量測定とペプチドマップについて

著者: 五十嵐富三男1 中山年正1

所属機関: 1虎の門病院生化学科

ページ範囲:P.1508 - P.1515

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はじめに
 従来分子量を決定する手段としては分子篩を利用するゲル濾過,ゲル電気泳動法また分析用超遠心機を用いる沈降平衡,沈降速度法などが代表的であったがいずれも①熟練を要する,②時間がかかる,③精度が悪い,など欠点を持っていた.SDS*1)—PAGE*2)は原理的には分子篩を利用しており,1967年Shapiroら1)により蛋白質の分子量推定に簡便であることが指摘され,さらに1969年Weberら2)は分子量既知の37種類の蛋白質(ポリペプチド鎖)にこの方法を適用し,信頼性の高い値を得られることを報告した.このSDS—PAGEは①簡便である,②微量試料でよい,③分解能が優れている,④蛋白質の純度検定に良い,など多くの利点を持っている.これらはSDSが強力な界面活性剤であり,ほとんどすべての蛋白質を溶解させる性質を利用している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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