文献詳細
文献概要
負荷機能検査・27
PFD試験
著者: 山田律爾1 中井利昭1
所属機関: 1獨協医科大学臨床病理学教室
ページ範囲:P.315 - P.321
文献購入ページに移動 膵疾患は,他の疾患に比べ診断の難しい疾患の一つであるが,近年検査法の開発と普及につれて,また疾患に対する関心の高まりとともにその診断が向上してきた.膵疾患の診断にはパンクレオザイミン-セクレチン試験(P-S試験),内視鏡的膵管造影(ERCP),血管造影,膵シンチグラフィー,CTスキャン,超音波などが用いられているが,前三者は手技がやや煩雑で,また患者に対し苦痛が大きいなどの欠点がみられ,後三者は画像の読みに熟練を要し,またかなり主観が入るなどの欠点がある.その他血液や尿検査として血中:尿中アミラーゼ,血中リパーゼ,さらに血清アミラーゼアイソエンザイム,アミラーゼクリアランス,血中トリプシンの測定も用いられているが,これらも膵機能をなお十分反映しうるものではなく,新しい検査法の開発が待たれていた.
1972年Imondiら1)は合成ペプタイドであるN-ベンゾイル-L-チロシル-ρ-アミノベンズ酸(BT-PABA)を用いる新しい膵外分泌機能検査を発表した.この検査はPFD試験(Pancreatic Function Diagnostant test)と呼ばれ,検査法が簡便で,多数例で可能なため,膵外分泌機能のスクリーニングテストとして広く施行されるようになった.
1972年Imondiら1)は合成ペプタイドであるN-ベンゾイル-L-チロシル-ρ-アミノベンズ酸(BT-PABA)を用いる新しい膵外分泌機能検査を発表した.この検査はPFD試験(Pancreatic Function Diagnostant test)と呼ばれ,検査法が簡便で,多数例で可能なため,膵外分泌機能のスクリーニングテストとして広く施行されるようになった.
掲載誌情報