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文献詳細

雑誌文献

臨床検査26巻3号

1982年03月発行

文献概要

材料別細菌検査の進め方・3

咽頭分泌物検査法

著者: 鷲津良道1 播金収2 山中喜代治3 増谷喬之2 小栗豊子4 佐久一枝5 三輪谷俊夫6

所属機関: 1京都府立医科大学附属病院臨床検査部血清検査室 2奈良県立医科大学附属病院中央臨床検査部細菌検査室 3大手前病院細菌検査室 4順天堂大学医学部附属順天堂医院中央検査部細菌検査室 5東京都立駒込病院臨床検査科細菌検査室 6大阪大学微生物病研究所細菌血清学部門

ページ範囲:P.326 - P.333

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 ヒトの感染症の原因となる病原微生物は,細菌,真菌,ウイルス,リケッチア,クラミジア,原虫などである.そこで臨床家は,患者の症状や諸種の検査結果から感染症の起病菌を推定し,その微生物がもっとも多量に含まれる可能性を持つ検体を選択する.上気道感染すなわち咽頭に炎症があると,この炎症の病原体を検出する目的で微生物学的検査が実施される.咽頭および扁桃に腫脹や膿や偽膜の形成,さらに鵞口瘡,百日咳などの滲出粘液,また猩紅熱,リウマチ熱,出血性糸球体腎炎などの原発性病巣の検索や起病菌を決定するため,綿棒などを用いて咽頭分泌物を擦取して検査する.
 ここでは咽頭分泌物を検査材料としてA群β溶血性レンサ球菌,リステリア菌,百日咳菌,ブドウ球菌など,一般細菌の検出の目的とした検出法を今回は解説する.しかし,このほかの検査目的としては,抗酸菌や真菌,ウイルスなどの場合もある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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