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分離分析の技術Ⅰ・3
セルロースアセテート膜二次元電気泳動法—血清蛋白質の分画・同定
著者: 大橋望彦1
所属機関: 1東京都老人総合研究所生化学研究部
ページ範囲:P.335 - P.344
文献購入ページに移動電気泳動法の支持体として,蛋白の分画に多く使用されているのは,デンプンゲル,寒天,アガロース,セルロースアテート膜,ポリアクリルアミドゲル,濾紙などである.このうち,濾紙は初期のころ普及したもので,当時のデンプンゲルや寒天による方法と比べ,扱いやすさの点では抜群に良かった.しかしその後,セルロースアセテート膜が用いられるようになってから姿を消してしまった.それは扱いやすさの点で後者も同様に良く,それと同時に分離能が向上したことが大きな要因である.しかし一方,ポリアクリルアミドゲルを用いたディスク電気泳動法の発達は,その卓越した分離能により他の追従を許さなかった.現在では,研究室での研究用分離法としてきわめて広い普及がみられるのは,この分離能の良さによるところである.
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