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文献詳細

雑誌文献

臨床検査26巻9号

1982年09月発行

今月の主題 尿の臨床検査

技術解説

尿の採取と保存

著者: 谷内孝次1 白川卓1

所属機関: 1神戸大学医学部附属病院中央検査部

ページ範囲:P.1004 - P.1012

文献概要

 尿検査は古典的な検査法であるが,今日でも診断や治療評価の面でなお重要な位置を占めている.その理由は,検体として採取が容易で侵襲が少なく,尿検査が鋭敏に身体の変化を反映するために疾病の初期の状態でも異常情報を提供してくれることにある.最近では尿専用の分析機器・試薬が発売され分析方法・精度は以前と比較にならないほど向上した.しかし材料である尿についてみれば,これほど質的・量的に変動の著しい検体は糞便,喀痰などを除いてほかにみられない.このため採取・保存はできるだけオーソドックスに行うことがたいせつになる.尿の採取・保存手技は患者の協力,理解による部分が多く,検査成績を有益なものとするためにも採取法を十分説明する必要がある.本稿においてはもっとも標準的と思われる採尿手技を紹介し,あわせて保存方法,変動因子について述べることとする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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