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研究
まれな血液型Jr(a-)の一家系と血清中の抗Jra抗体の推移
著者: 河瀬正晴1 木村都1 中谷ふみよ1 有近智津代1 西本康代1 福岡彰宏1 樋口真理子1 岩本澄清1 山梨暢子1 望月憲雄1
所属機関: 1姫路赤十字血液センター
ページ範囲:P.319 - P.321
文献購入ページに移動Jra抗原は1970年StroupとMacllroy1)によって初めて報告された高頻度に存在する抗原で,白人9,145人,アジア人1,041人,エスキモー75人中にJr(a-)は1名も検出されず,その後の調査でアメリカ・Ortho研究所において18名のJr(a-)が検出されたが,そのうちの7名が日本人であったことから,Jr(a-)は日本人に多いと予想されていた.
抗Jra抗体はJr(a-)の人の血清中に規則的に存在するのではなく,その大部分は妊娠によって産生されるものと考えられている.現に抗Jra抗体保有者の大多数は輸血歴がなく,妊娠歴のある女性である.
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