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研究
羊水中レシチン/スフィンゴミエリン(L/S)比測定
著者: 徳野桂子1 見谷君子1 田中ひろ枝1 伊藤浩一1 渡辺智恵美1 村田健二郎1 荻野廣太郎2 木野稔2 松村忠樹2
所属機関: 1関西医科大学附属病院中央検査部 2関西医科大学附属病院小児科学教室
ページ範囲:P.322 - P.325
文献購入ページに移動産科,小児科領域において新生児,特に未熟児における特発性呼吸窮迫症候群(IRDS)の発症予知,早期診断は重要な課題である.最近,藤原1),小林2)によって人工肺サーファクタントの経気道的補充療法が開発され良好な結果を得ているが,これらの治療法が発展するにつれIRDSの早期診断の必要性はより高まるものと思われる.Gluckらの報告3,4)以来,胎児肺成熟度の指標の一つとして羊水中のレシチン/スフィンゴミエリン(L/S)比がよく用いられている.われわれは,イアトロスキャンTH−10を用いた羊水中L/S比測定法およびその正常値について検討5)し,現在,臨床検査としてルチン化している.今回ヘレナ社製の改良薄層板を用いたL/SRatio Kit (以下ヘレナキット)についてその測定法の基礎的検討を行い,イアトロスキャン法との比較検討を行ったので報告する.
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