文献詳細
文献概要
今月の主題 腎不全 技術解説
組織適合性検査
著者: 秋山暢夫1 首藤節子1
所属機関: 1東京大学医科学研究所臓器移植生理学研究部
ページ範囲:P.732 - P.738
文献購入ページに移動 組織適合抗原系の解析は,1954年にDaussetが大量輸血患者血清の持つ,白血球凝集作用を発見したことが端緒となった.同年代に,van RoodやPayneも輸血患者や経産婦血清中に抗白血球抗体の存在することを知り,世界各地で研究が開始された.しかし,ごく最近成分輸血の全盛時代を迎えるまで,白血球抗原系に対する研究は輸血の分野ではなおざりにされ,腎移植の臨床と結び付いて,移植免疫反応を規定する抗原として盛んに研究され,発展を遂げてきた.
ヒト主要組織適合抗原系は,末梢リンパ球について血清学的な方法で見いだされるHLA-A, B, Cの三種の抗原系と,Bリンパ球にのみ見いだされるHLA-DR抗原系があり,さらにリンパ球混合培養によって見いだされるHLA-D抗原系の存在が明らかにされている.
ヒト主要組織適合抗原系は,末梢リンパ球について血清学的な方法で見いだされるHLA-A, B, Cの三種の抗原系と,Bリンパ球にのみ見いだされるHLA-DR抗原系があり,さらにリンパ球混合培養によって見いだされるHLA-D抗原系の存在が明らかにされている.
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