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文献詳細

雑誌文献

臨床検査27巻7号

1983年07月発行

文献概要

研究

CoomassieブリリアントブルーG250を用いる血清蛋白定量法

著者: 村本良三1 櫛下町醇1 鈴木優治2 入野勤2 坂岸良克3

所属機関: 1心臓血管研究所附属病院臨床検査科 2埼玉県立衛生短期大学臨床化学教室 3埼玉医科大学生化学教室

ページ範囲:P.805 - P.808

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 血清総蛋白定量法は,原理的にもっとも正統的なKjeldahl法,日常検査には自動化法に適用されているビウレット法,用手法には屈折計法が代表的な方法である.一方,メチルオレンジ1)などのアゾ系色素,ブロムクレゾールグリーン(以下BCG)2),ブロムクレゾールパープル3)などのフタレイン系色素が血清アルブミン定量法に用いられている.これらの色素は,アルブミンに特異性が高く,グロブリンには,ほとんど反応性がないことから3,4),アルブミン定量への応用に限定されていた.
 鈴木らは,アルブミン定量法に限定されている色素法が,総蛋白定量法に応用可能かどうかの一連の検討をブロムフェノールブルー(BPB)を用いて行ってきた.その結果,グロブリンとの反応性は,主に呈色試薬のpHを下げ,さらに水溶性有機溶媒の添加で高まることが認められた.この知見から,BPBにアセトンを加えた処方で尿中蛋白定量法5),BPBにメタノールを加えた処方で血清総蛋白定量法を設定し6),色素法が総蛋白定量法に応用できることを報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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