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ラテックス近赤外比濁法(LPIA)によるCRPの微量定量に関する研究—第1報 基礎的検討
著者: 山岸安子1 臼井由美子1 清水和子1 成田靖1 岩田弘1 河合忠1
所属機関: 1自治医科大学附属病院臨床病理部
ページ範囲:P.1064 - P.1068
文献購入ページに移動炎症および組織崩壊に伴って血中に早期に著しく増加すると言われているCRP (C-reactive protein)1)の測定法は,原理的に大きく二群に分けられる.一つは肺炎球菌から抽出されたC—ポリサッカライド2)またはその反応基であるホスホリコリンとの特異的反応を応用した沈降反応やレシチン—コレステロール絮状反応3)など,もう一つは抗CRPとの特異的抗原—抗体反応を応用した毛細管法,一元放射免疫拡散(SRID)法やスクリーニング法としてラテックス凝集反応などが一般に用いられている.しかし,これらの方法はいずれも定性ないし半定量法であり,最近レーザーネフェロメーターの普及により,またCRPの分離精製技術が進められCRPの標準物質が手軽に手に入るようになってきたため,CRPの定量化が検討されつつある.被検血清中のCRPと抗CRP血清による溶液内抗原—抗体複合物を測定するレーザーネフェロメトリーや光電比色計による比濁法などは測定上の2,3の問題点8〜11)が指摘されており,また測定感度に限界があり,0.1mg/dl以下を測定することは不可能と思われる.
本稿では,ラテックス近赤外比濁計14)によるCRPの微量定量について検討し,50ng/ml程度まで測定可能となったので,測定法の基礎的検討成績を中心に報告する.
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