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文献詳細

雑誌文献

臨床検査28巻1号

1984年01月発行

文献概要

今月の主題 血栓症 カラーグラフ

血管と血栓

著者: 住吉昭信1 林透2

所属機関: 1宮崎医科大学第一病理学 2宮崎医科大学第一病理学教室

ページ範囲:P.4 - P.6

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 血液は正常状態では,生体の心血管内を凝固せず,つねに流動性を保ちながら循環し,生体の代謝や機能の発現に重要な役割を果たしている.これは血小板の凝集や血液凝固と血小板の解離・血栓溶解の過程とが動的平衡を保っているからであり,血栓症とはこの動的平衡が破れて,生体の心血管内で血液が凝固して塊を形成する病的現象である.この動的平衡を破綻させ血栓形成に導く要因としては,古くから①血流の変化,②血液性状の変化,③血管壁性状の変化,の三つが挙げられているが,血管壁の性状の変化がもっとも重要である.また,血栓形成は血管壁の肥厚を引き起こし,動脈硬化の発生・進展に関与する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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