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文献詳細

雑誌文献

臨床検査28巻1号

1984年01月発行

文献概要

講座・リンパ球の検査・1【新連載】

NK細胞活性の測定法

著者: 原田弘智1 河合忠2

所属機関: 1スペシアルレファレンスラボラトリー 研究部第二研究室 2自治医科大学臨床病理学教室

ページ範囲:P.72 - P.78

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はじめに
 natural killer (NK)細胞は,基礎免疫学,腫瘍免疫学の分野において多くの腫瘍免疫学者の関心を集め,多方面からの研究がますます進んでいる.NK現象は,ハイブリッド抵抗性や癌細胞に対する宿主の抵抗性に関する研究,および腫瘍細胞破壊におけるkiller細胞の研究過程で観察されていた.Herberman, Kiessling1,2)らは,これらの癌細胞の破壊は,なんら感作されていない一定の細胞群による直接破壊によるものであることを明らかにした.そして,このNK現象に関与している細胞を"natural killer"細胞と命名した.
 NK細胞は,ヒト,マウス,ラットなどの末梢血,脾臓,リンパ節,腹腔内に存在し,large granularlymphocyte (LGL)とTimonenら3)に呼ばれる形態を示す一定の細胞群の中に含まれている.ヒトのNK細胞(LGL)の解析が進むにつれ,ヒトのNK細胞の性状(表1),NK細胞の作用(表2),NK細胞の分化・増殖過程,さらにNK細胞の活性化因子(表3)などかなり明らかにされている.しかしながら,NK細胞についてまだ不明な点が数多く残っている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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