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今月の主題 男と女 カラーグラフ
性ホルモン依存性腫瘍
著者: 野口眞三郎1 松本圭史1
所属機関: 1大阪大学医学部病理病態学教室
ページ範囲:P.1118 - P.1120
文献購入ページに移動 日本では,従来性ホルモン標的臓器癌の発生率は低く欧米の約1/10であった.そして,性ホルモン標的臓器癌である乳癌,子宮内膜癌,前立腺癌の発生率が低いということが日本人の癌の大きな特徴の一つであった.ところが近年,生活様式(特に食生活)の欧米化と体格の向上に伴い,性ホルモン標的臓器癌が急増している.たとえば,この20年の間に,乳癌死亡率は約2倍に,前立腺癌死亡率は約3倍に増加した.さらに将来は,欧米のように性ホルモン標的臓器癌が胃癌に代わって日本でも主要な癌になると予想される.したがって,何らかの予防対策の必要性に迫まられている.ホルモンと癌の関係に関する研究は,今後ますます必要性を増す分野であると考えられる.
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