icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査28巻10号

1984年10月発行

文献概要

今月の主題 男と女 性差 他

毛髪

著者: 牧野秀夫1

所属機関: 1藤田学園保健衛生大学

ページ範囲:P.1150 - P.1151

文献購入ページに移動
1.はじめに
 哺乳類の特徴である毛は,ヒトでは大部分が,すでに退化して,硬毛は体の一部に発生をみるにすぎなくなり,その存在理由もさだかではなくなってしまっている.毛髪はつねに成長をし続けているわけではなく,一定期間成長を続ける(成長期)と,退行期をへて成長が止まって(休止期)となり,しまいには脱毛する.これを毛周期hair cycleという.つまり,毛髪は一定の周期を繰り返して生えかわっている.毛周期は年齢,性,部位,個人によって大きく異なっている.
 成人の頭髪は,男性では成長期85%,休止期13%,栄養障害性毛髪2%,女性では成長期88%,休止期11%,栄養障害性毛髪1%で,毛の成長能力は女性でやや高く,部位差は男性で大きい.毛髪の成長速度は1日平均0.34mmで,男女間には有意差はなかったという.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?