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文献概要
今月の主題 男と女 検査と疾患—その動きと考え方・94
性ホルモン依存性腫瘍
著者: 野口眞三郎1 松本圭史1
所属機関: 1大阪大学病理病態学教室
ページ範囲:P.1171 - P.1178
文献購入ページに移動はじめに
Jensenらが,1962年にラット子宮の可溶性分画内にエストロゲンと特異的かつ高親和性に結合する蛋白(エストロゲン・レセプター)を証明して以来,ステロイドホルモンの分子レベルでの作用機構に関する研究は長足の進歩を遂げた.その結果,乳癌・前立腺癌などの性ホルモン依存腫瘍にも正常の標的臓器と同様のホルモン・レセプターが存在し,腫瘍のホルモン依存性と密接な関係にあることが分かった.現在では,乳癌の治療にあたっては,これらホルモン・レセプターの測定が必須のものとなっている.本誌では,代表的な性ホルモン依存性腫瘍である乳癌と前立腺癌を取り上げ,癌のホルモン依存性とホルモン・レセプター測定の意義について述べる.
Jensenらが,1962年にラット子宮の可溶性分画内にエストロゲンと特異的かつ高親和性に結合する蛋白(エストロゲン・レセプター)を証明して以来,ステロイドホルモンの分子レベルでの作用機構に関する研究は長足の進歩を遂げた.その結果,乳癌・前立腺癌などの性ホルモン依存腫瘍にも正常の標的臓器と同様のホルモン・レセプターが存在し,腫瘍のホルモン依存性と密接な関係にあることが分かった.現在では,乳癌の治療にあたっては,これらホルモン・レセプターの測定が必須のものとなっている.本誌では,代表的な性ホルモン依存性腫瘍である乳癌と前立腺癌を取り上げ,癌のホルモン依存性とホルモン・レセプター測定の意義について述べる.
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