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2 化学物質の有害性の調査—労働安全衛生法第57条2および同条3について
著者: 児玉
所属機関:
ページ範囲:P.1274 - P.1274
文献購入ページに移動 化学工業の急速な発展に伴って,数多くの化学物質が生産され,利用されている.労働環境や生活環境におけるこれらの化学物質のあるものは,人間の健康に有害な影響を与えることが知られているが,これらの毒性評価においては,急性,あるいは慢性毒性に加えて,人間の遺伝子の損傷を含む毒性についても重視されてきている.また,化学発癌研究によって,大部分の発癌物質は,突然変異誘起作用を示すことが見いだされ,発癌性と突然変異活性との間に強い相関性のあることが示されている.
したがって,化学物質の取り扱いに当たっては,これらの毒性を十分に認識したうえで使用しなければならないが,わが国においては,特定の目的に使用する化学物質の規制については,薬事法,食品衛生法などがあり,また一般工業用化学物質の有害性の規制については,化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律,労働安全衛生法などがある.なかでも,後者では化学物質への曝露の機会の多い労働者の健康障害の予防や,健康の保持増進を目的として,新規化学物質と既存化学物質の有害性の調査の実施について規定している.
したがって,化学物質の取り扱いに当たっては,これらの毒性を十分に認識したうえで使用しなければならないが,わが国においては,特定の目的に使用する化学物質の規制については,薬事法,食品衛生法などがあり,また一般工業用化学物質の有害性の規制については,化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律,労働安全衛生法などがある.なかでも,後者では化学物質への曝露の機会の多い労働者の健康障害の予防や,健康の保持増進を目的として,新規化学物質と既存化学物質の有害性の調査の実施について規定している.
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