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特集 産業医学と臨床検査 Ⅱ.有害因子と臨床検査 1 物理的因子
3 騒音
著者: 三輪俊輔1
所属機関: 1労働省産業医学総合研究所人間環境工学研究部
ページ範囲:P.1302 - P.1308
文献購入ページに移動□はじめに
作業環境や一般環境でもっとも普遍的な物理現象は,騒音である.われわれは音に対して優れた計測器,聴覚器官を持っている.音は人間の行動を規定したり,人間相互間で情報を交換したりするために必須の受容器であるのみでなく,川のせせらぎ,松籟の風音などの自然の音や,美しく楽しい音楽を聞くことで心の安らぎを得る点からも,重要な感覚器官である.
聴覚は一般に,かなり個人差はあるが繊細にできていて,視覚と違って不必要な音に対して遮蔽を行うことができない.これが,労働環境や社会環境で種々の騒音問題を提起する原因となっている.戦後,国際的に個人の権利の主張の高揚の趨勢と相まって,騒音はますます大きくクローズアップされつつある.しかも現在,情報化時代を迎え,計測法,評価法もマイクロコンピューターの出現によって著しく変わろうとしている.このようなときに,作業環境の騒音について瞥見することも意義があることと思う.
作業環境や一般環境でもっとも普遍的な物理現象は,騒音である.われわれは音に対して優れた計測器,聴覚器官を持っている.音は人間の行動を規定したり,人間相互間で情報を交換したりするために必須の受容器であるのみでなく,川のせせらぎ,松籟の風音などの自然の音や,美しく楽しい音楽を聞くことで心の安らぎを得る点からも,重要な感覚器官である.
聴覚は一般に,かなり個人差はあるが繊細にできていて,視覚と違って不必要な音に対して遮蔽を行うことができない.これが,労働環境や社会環境で種々の騒音問題を提起する原因となっている.戦後,国際的に個人の権利の主張の高揚の趨勢と相まって,騒音はますます大きくクローズアップされつつある.しかも現在,情報化時代を迎え,計測法,評価法もマイクロコンピューターの出現によって著しく変わろうとしている.このようなときに,作業環境の騒音について瞥見することも意義があることと思う.
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