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特集 産業医学と臨床検査 Ⅱ.有害因子と臨床検査 2 化学的因子
1 鉱物性粉塵
著者: 千代谷慶三1
所属機関: 1珪肺労災病院
ページ範囲:P.1330 - P.1337
文献購入ページに移動1.じん(塵)肺を起こす鉱物性粉塵
産業現場で労働者が曝露される粉塵は,産業の種類,工程によってその種類がきわめて多いし,それぞれに固有の生物学的反応性を持っている.そのうち労働者の健康に悪影響を及ぼす重要な粉塵については,次項以下に項目を挙げて詳しく述べられているので,ここではじん肺を起こすことが知られている鉱物性粉塵(石綿粉塵を除く)について述べることにする.
もともと粉塵とは,掘削,粉砕,穿孔,切断,研磨などの作業工程で固体物質が機械的な外力によって破砕されて生じた固体粒子で,通常150μm以下の大きさのものを言い,したがって形状は不規則で大きさも不ぞろいである.そのほか,特に粉体を製造する産業の混和,焼成,袋詰め,運送などの作業工程は,一般に大量の発塵を伴っていることが多い.
産業現場で労働者が曝露される粉塵は,産業の種類,工程によってその種類がきわめて多いし,それぞれに固有の生物学的反応性を持っている.そのうち労働者の健康に悪影響を及ぼす重要な粉塵については,次項以下に項目を挙げて詳しく述べられているので,ここではじん肺を起こすことが知られている鉱物性粉塵(石綿粉塵を除く)について述べることにする.
もともと粉塵とは,掘削,粉砕,穿孔,切断,研磨などの作業工程で固体物質が機械的な外力によって破砕されて生じた固体粒子で,通常150μm以下の大きさのものを言い,したがって形状は不規則で大きさも不ぞろいである.そのほか,特に粉体を製造する産業の混和,焼成,袋詰め,運送などの作業工程は,一般に大量の発塵を伴っていることが多い.
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