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文献詳細

雑誌文献

臨床検査28巻12号

1984年11月発行

文献概要

研究

尿中NAG活性値と尿細管上皮細胞高NAG活性値症例の検討

著者: 青木哲雄1 榊原英一1 滝田資也2

所属機関: 1常滑市民病院中央検査科 2常滑市民病院内科

ページ範囲:P.1635 - P.1640

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 尿中のN-acetyl—β—D-glucosaminidase (以下NAG)は,腎の尿細管上皮,特に近位尿細管上皮細胞のライソゾームに由来する酵素の一つであり,尿細管上皮細胞が障害を受ける疾患,すなわち各種腎疾患1〜3),腎移殖後の拒絶反応4〜5),薬物の腎毒性6〜7),糖尿病8),などで尿中の活性値が上昇すると言われている.
 われわれは,尿沈渣鏡検時にSternheimerの藤林変法9)を施して細胞分類を行うなかで,白血球大のものやその2〜3倍大の大きさで,核は偏在性で萎縮状,そして細胞質は濃赤色粗大顆粒状で,一見破壊した細胞様のものを尿細管上皮細胞と分類し,それらの細胞成分が尿沈渣中に認められる被検尿のNAG活性は高値であることを報告した10〜11)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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