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文献詳細

雑誌文献

臨床検査28巻12号

1984年11月発行

文献概要

編集者への手紙

国内で感染したと思われる毒素原性大腸菌下痢症

著者: 竹田多恵1 三輪谷俊夫1 高橋美由紀2 松尾奈穂美2 森山ゆみ子2 田中秀武2

所属機関: 1大阪大学微生物病研究所細菌血清学部門 2済生会中津病院中央検査部

ページ範囲:P.1646 - P.1646

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 1983年夏の終わりに,バングラデシュに行く機会に恵まれ,ダッカの国際下痢疾患センター(ICDDR, B)に17日間滞在した.そこでコレラや赤痢患者に混じって,毒素原性大腸菌下痢症にあえぐ多数の患者をみた.その臨床像はまさにコレラに匹敵する.
 毒素原性大腸菌が発展途上国だけの問題ではなく,こうした流行地を訪れる人々を悩ませ,さらには日本国内へも多数持ち帰られている事実はすでに明らかにされている.また発展途上国から輸入される冷凍魚介類によっても,本菌のみならず多種類の下痢原因菌が持ち込まれていることも事実である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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