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文献詳細

雑誌文献

臨床検査28巻13号

1984年12月発行

文献概要

研究

酵素免疫測定法による血清中γ-セミノプロテイン(γ-Sm)濃度測定法の検討—1.試薬の調整および測定条件について

著者: 蒲池信一1 吉村忠司1 丸山智子1 吉村典子1 熊木健治1 若林清重1 小菅忍2 佐川公矯3 横山三男3 津田亮一4 原三郎4

所属機関: 1中外製薬㈱新薬研究所 2中外製薬㈱鏡石工場 3久留米大学医学部免疫学教室 4久留米大学医学部法医学教室

ページ範囲:P.1755 - P.1758

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 ヒトの前立腺組織から産生,分泌され,精漿中に存在するγ-セミノプロテイン(γ-Seminoprotein;γ-Sm)は原らによって分離,精製された1〜4).Γ-Smは9.5%の糖を含む分子量約23,000の糖蛋白質で,沈降係数2.5S,等電点5.8〜7.1(6.9)の性状を示す.また,26%のα-ヘリックス構造を有し,SH基4個を有し,精漿中に2.5〜5.Og/l含まれている.
 さらに,γ-SMは前立腺由来酸ホスファターゼ(PAP)と異なる前立腺特異抗原で,前立腺の上皮細胞の細胞質,特にその核周囲に局在している5,6).そこで,ラジオイムノアッセイ(RIA)法で血清中のγ-Sm濃度を測定したところ,健常者および非前立腺癌患者に比べて前立腺癌患者血清中のγ-Sm濃度は有意に高濃度であった7)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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