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研究
腎糸球体基底膜の鍍銀法—過ヨウ素酸・硝酸銀(PASN)法について
著者: 前田明1 古屋よりみ1
所属機関: 1東邦大学病理学教室
ページ範囲:P.1759 - P.1760
文献購入ページに移動はじめに
今日,腎糸球体病変の病像把握には免疫学的手法や電顕的観察がルーチン化され,より詳細な情報が病理診断の正確化に大きく貢献している.とは言え,一般光顕標本はいまだ病理診断における基本であり,その重要性は不変である.
光顕標本の腎糸球体基底膜染色法にはPAS染色,PAM染色があり,常用されているが,Gamble1)はPAS染色の後染色としてライトグリーン染色を施すと,糸球体に沈着した免疫複合体は青色を,基底膜はマジェンタを呈し,腎糸球体病変のルーチンの染色法としてその有用性を報告している.一方,PAM染色による基底膜の鮮明さはPAS染色よりも優れ,とりわけspike leasionの観察には欠かすことのできない染色法で,糸球体病変の診断にもっとも効果的な方法であるという見解もある2).
今日,腎糸球体病変の病像把握には免疫学的手法や電顕的観察がルーチン化され,より詳細な情報が病理診断の正確化に大きく貢献している.とは言え,一般光顕標本はいまだ病理診断における基本であり,その重要性は不変である.
光顕標本の腎糸球体基底膜染色法にはPAS染色,PAM染色があり,常用されているが,Gamble1)はPAS染色の後染色としてライトグリーン染色を施すと,糸球体に沈着した免疫複合体は青色を,基底膜はマジェンタを呈し,腎糸球体病変のルーチンの染色法としてその有用性を報告している.一方,PAM染色による基底膜の鮮明さはPAS染色よりも優れ,とりわけspike leasionの観察には欠かすことのできない染色法で,糸球体病変の診断にもっとも効果的な方法であるという見解もある2).
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