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文献詳細

雑誌文献

臨床検査28巻3号

1984年03月発行

文献概要

今月の主題 画像診断 画像診断装置

ポジトロンCT

著者: 山﨑統四郎1

所属機関: 1放射線医学総合研究所臨床研究部第一研究室

ページ範囲:P.260 - P.262

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1.はじめに
 放射性同位元素(RI)を薬剤として臨床に利用する領域を核医学と呼ぶが,この中でもっとも期待される分野がポジトロンCT技術を駆使するポジトロン核医学である.ポジトロン(陽電子)を放出するRIの多くがサイクロトロンで生産されるので,サイクロトロン核医学とも呼ばれる.
 シンチグラフィー(RIイメージング)1)は核医学の中心をなすものであるが,これに使われる代表的なRIは99mTcである.これは人工的に作られた元素であり,身体を構成する元素ではないから,これをトレーサーとして生命現象を追求することは最善の方法とは言い難い.一方,サイクロトロンで生産されるポジトロン放出RIの15O,13N,11Cは身体を構成する重要な元素である.これらは,体内で代謝される各種の物質や薬剤に,その構造を変化させることなく標識できるので,これらをトレーサーとした体外からの追跡が可能となる.やはりサイクロトロンで作られる18Fは,身体構成元素ではないが,ハロゲンであることから種々の物質に標識することができる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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