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今月の主題 画像診断 画像診断装置
X線CT
著者: 竹中榮一1
所属機関: 1東京大学放射線医学教室
ページ範囲:P.263 - P.267
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英国EMI社のG.N Hounsfieldが1972年,体軸横断断層(transverse axial tomography)を発表した1).これでは,頭の水平断面像で造影剤を使用しないで明らかに脳室,一部の脳回がわかる程度だったが,すぐに出血,梗塞,脳腫瘍や脳室が簡単に診断できるようになり,頭部診断にきわめて大きな寄与をした.近年はソフトウエアの改良で,脊髄,耳小骨,白質や灰白質も明瞭に描出される一方,全身用CTについては,走査時間の短縮,大量サンプリングデータ,高マトリックス化(ピクセルサイズの微小化),低コントラスト解像力の向上,dynamic scan (心臓用),target scan (後述)の高性能が要求され,着々と進歩している.
英国EMI社のG.N Hounsfieldが1972年,体軸横断断層(transverse axial tomography)を発表した1).これでは,頭の水平断面像で造影剤を使用しないで明らかに脳室,一部の脳回がわかる程度だったが,すぐに出血,梗塞,脳腫瘍や脳室が簡単に診断できるようになり,頭部診断にきわめて大きな寄与をした.近年はソフトウエアの改良で,脊髄,耳小骨,白質や灰白質も明瞭に描出される一方,全身用CTについては,走査時間の短縮,大量サンプリングデータ,高マトリックス化(ピクセルサイズの微小化),低コントラスト解像力の向上,dynamic scan (心臓用),target scan (後述)の高性能が要求され,着々と進歩している.
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