臨床検査28巻4号

1984年04月発行

資料

抗酸菌同定キットの臨床検査室における評価

著者： 正井秀雄¹ 柴田正弘² 松田啓子³ 奥住捷子⁴ 岩本幸子⁴ 斎藤千別⁵ 紺野新吉⁵ 竹内稔⁶ 伴景子⁷ 高橋久美子⁷ 斎藤洋重⁸ 江波戸欽弥⁹ 村瀬修⁹ 遠藤富子⁹ 牧野和子¹⁰ 高林賢三¹¹ 北芝稔司¹² 東本順三¹² 前田晴夫¹² 大垣圭子¹² 平生三郎¹³ 原口南進¹⁴ 林原正¹⁵ 金山律子¹⁶ 狩野京子¹⁷ 篠田厚¹⁸ 石橋凡雄¹⁸ 井村好文¹⁸ 久世文幸¹⁹ 斎藤肇²⁰

所属機関： ¹関東中央病院臨床検査科 ²国立療養所札幌南病院 ³市立室蘭総合病院 ⁴東京大学医学部附属病院 ⁵国立療養所中野病院 ⁶東芝中央病院 ⁷東京共済病院 ⁸都職共済組合青山病院 ⁹有隣病院 ¹⁰関東労災病院 ¹¹国立療養所近畿中央病院 ¹²大阪労災病院 ¹³国立療養所広島病院 ¹⁴国立米子病院 ¹⁵山陰労災病院 ¹⁶国立療養所松江病院 ¹⁷松江赤十字病院 ¹⁸国立療養所大牟田病院 ¹⁹京都大学結核胸部疾患研究所 ²⁰島根医科大学微生物免疫学

ページ範囲：P.445 - P.448

はじめに
　抗酸菌の多種化にともないその同定用キットの開発の要望がしだいに高くなり，この目的に沿って最近斎藤ら^1）は一応の細菌検査施設を有する検査室で，誰でもが容易に行いうる簡便な抗酸菌同定キットを開発した．
　今回われわれは全国的規模における21病院の検査室に，抗酸菌同定キット"小林"^1）ならびに代表的抗酸菌種数株の種名をふせて送付し，それら抗酸菌の同定一致率および本キット使用上の問題点などについて検討した結果，本キットの有用性を確認したので以下報告する．