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今月の主題 副腎 技術解説
HPLCによる副腎ステロイドの分析—尿中コルチゾール測定を中心に
著者: 中村二郎1
所属機関: 1新潟大学医学部附属病院中央検査部
ページ範囲:P.498 - P.503
文献購入ページに移動 副腎由来のステロイドホルモンおよびその前駆体や代謝物で,存在の確認されているもののほとんどは高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で分離分析することができる.しかし,実際に体液を用いての分析では,解決しなければならない二つの重要な問題がある.一つは不純物の問題である.これらが簡単な純化操作で除かれ,HPLCのクロマトグラム上で目的成分が単一のピークとして認識される必要がある.体液中での濃度も重要な問題である.手持ちの検出器の感度に合わせるため,多量の血液を使用しなければならないのは,臨床化学分析法として妥当ではない.
臨床化学分析法としてRIA法などに劣らず評価できるものとして,HPLCによる血中や尿中コルチゾールの測定が挙げられよう.HPLCは,RIA法が交差反応によって妨害を受けるような試料に対しても精度良く分析できると言われている.本稿では,われわれの開発したHPLCによる尿中コルチゾールの測定法について述べる.
臨床化学分析法としてRIA法などに劣らず評価できるものとして,HPLCによる血中や尿中コルチゾールの測定が挙げられよう.HPLCは,RIA法が交差反応によって妨害を受けるような試料に対しても精度良く分析できると言われている.本稿では,われわれの開発したHPLCによる尿中コルチゾールの測定法について述べる.
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