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文献詳細

雑誌文献

臨床検査29巻1号

1985年01月発行

文献概要

今月の主題 アルコール カラーグラフ

アルコール性肝障害

著者: 佐々木憲一1

所属機関: 1北里大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.4 - P.6

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 アルコール飲料の長期多飲によって起こる肝の形態学的変化には,Mallory硝子体,好中球を伴う肝細胞壊死,脂肪変性,肝細胞のballooning,種々の線維化,小葉改築像などが挙げられるが,病変は基本的にアルコール性脂肪肝→肝線維症→肝硬変の経過で進展する.
 Mallory硝子体の出現・好中球浸潤を伴う肝細胞壊死は,アルコール性肝障害としてもっとも特徴的であり,アルコール性肝炎の形態学時表現としてまた肝線維症・肝硬変への進展に際し重要な要因とされている.しかし,このアルコール性肝炎像は,禁酒と安静によって比較的速やかに消失することが多く,生検では線維化・脂肪変性などの所見で,アルコール性肝障害と診断せざるをえないことが多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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