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文献詳細

雑誌文献

臨床検査29巻11号

1985年11月発行

文献概要

話題

リピドリサーチ・クリニックス・プログラム

著者: 内藤周幸1

所属機関: 1東京逓信病院・内科

ページ範囲:P.1277 - P.1277

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 これは米国において1973年から1983年9月まで,ほぼ10年間にわたって行われた,抗高脂血薬コレスチラミンによる,虚血性心疾患の一次予防に関する二重盲検試験のことである.LRC-CPPTと呼ばれ,各症例につき最低7年間(平均7.4年)追跡が行われた結果,血漿コレステロールの低下により,冠疾患のリスクを減少させることを決定的に明らかにした,世界で最初の試験である.以下にその内容を紹介し,この臨床試験の結果の意義について述べようと思う.
 対象は試験開始時35〜59歳の男性で血漿総コレステロール(TC)が265mg/dl以上,LDL-Cが190mg/dl以上で,試験開始時冠疾患が臨床的にみられない,高血圧ではない人々3,806名である.二次性高脂血症の患者も除外されている.すなわち一次予防試験であった.患者は無作為的に2群に分けられ,一群には治療群として食事療法+コレスチラミン(24g/日)投与を行い,もう一つの群には食事療法+プラセボ投与を行った.試験は二重盲検法で行われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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