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文献詳細

雑誌文献

臨床検査29巻11号

1985年11月発行

文献概要

特集 リポ蛋白・脂質代謝と臨床検査 3 脂質検査

2.トリグリセライド(TG)

著者: 仁科甫啓1

所属機関: 1虎の門病院生化学科,臨床化学検査部

ページ範囲:P.1286 - P.1290

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はじめに
 動脈硬化症や糖尿病などのリスクファクターとしての中性脂肪,すなわちトリグリセライド(TG)測定は臨床上重要視されている.
 3個のアルコール基を有するグリセロールにパルミチン酸(C16)やオレイン酸(C18)などの高級脂肪酸が結合したものが中性脂肪で,1分子の脂肪酸とのグリセロールエステル化合物がモノグリセライド(MG),2分子のエステル化合物がジグリセライド(DG),3分子の化合物がトリグリセライド(TG)であり,これらのMG,DG,TGの総称が中性脂肪である.血清中では中性脂肪の90〜95%がTGであるため,検査室では中性脂肪とトリグリセライドとは同意語に使われている.また,このTGを含め,中性脂肪は血液では蛋白と結合して水溶性のリポ蛋白として存在し,脂質の運搬に関与している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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