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特集 リポ蛋白・脂質代謝と臨床検査 6 酵素
4.ホスフォリパーゼA1,A2
著者: 石川洋1 白井厚治1 斎藤康1
所属機関: 1千葉大学医学部第二内科
ページ範囲:P.1443 - P.1446
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リン脂質は生体の構成成分であるばかりでなく,細胞膜機能の調節因子としても重要である.このリン脂質を分解する酵素がホスフォリパーゼA (以下,PLAと略す)である.PLAは生体内のほとんどあらゆる組織に存在し,細胞膜の性状や機能の維持,調節に関与していると考えられている.
血中リポ蛋白においても,リン脂質はアポ蛋白とともにその表面に存在し,中性脂肪やコレステロールエステルなどを包むカプセルとしての役割を果たしているだけでなく,さらに,これらのリポ蛋白脂質の代謝を規定する因子としても重要であり,このリポ蛋白のリン脂質を分解するPLAが,リポ蛋白代謝上果たす意義は大きいと考えられる.しかし,PLA活性測定の脂質代謝検査上の意義と有用性については,まだ確立されていない点が多く,したがって臨床検査として応用されるまでには至っていない.
リン脂質は生体の構成成分であるばかりでなく,細胞膜機能の調節因子としても重要である.このリン脂質を分解する酵素がホスフォリパーゼA (以下,PLAと略す)である.PLAは生体内のほとんどあらゆる組織に存在し,細胞膜の性状や機能の維持,調節に関与していると考えられている.
血中リポ蛋白においても,リン脂質はアポ蛋白とともにその表面に存在し,中性脂肪やコレステロールエステルなどを包むカプセルとしての役割を果たしているだけでなく,さらに,これらのリポ蛋白脂質の代謝を規定する因子としても重要であり,このリポ蛋白のリン脂質を分解するPLAが,リポ蛋白代謝上果たす意義は大きいと考えられる.しかし,PLA活性測定の脂質代謝検査上の意義と有用性については,まだ確立されていない点が多く,したがって臨床検査として応用されるまでには至っていない.
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