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文献詳細

雑誌文献

臨床検査29巻11号

1985年11月発行

文献概要

話題

LDL-In

著者: 櫻林郁之介1

所属機関: 1自治医大・臨床病理

ページ範囲:P.1452 - P.1452

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 LDL (d=1.006〜1.063)分画の中に含まれるリポ蛋白の中にヒツジ赤血球(SRBC)と抗SRBCとの凝集反応を抑制するものがあることを1976年Curtissら1)が発見し,このリポ蛋白をLDL-In(immunoregulatory low densitylipoprotein,あるいはlow density lipoprotein inhibitor)と呼んだ.この特殊リポ蛋白はIV型およびV型高脂質血症患者血清中に最初見いだされたが,その後正常人血清中にも存在することが確認され,かつPHAやPWMなどの各種マイトジェンによるリンパ球刺激やリンパ球混合培養試験などをも抑制することが知られるようになった.
 このLDL-Inの抑制作用は時間に依存しており,刺激前24時間リンパ球を反応させておくと安定した抑制効果が発現され,3H-チミジンの取り込みが抑えられる.しかし,マイトジェン刺激約20時間後にLDL-Inを添加してもその効果がみられなかった.このことは,LDL-Inがリンパ球刺激の比較的早期での代謝上の変化に影響していることが推定させる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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