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文献詳細

雑誌文献

臨床検査29巻11号

1985年11月発行

文献概要

特集 リポ蛋白・脂質代謝と臨床検査 11 後天性脂質代謝異常

1.肥満症

著者: 徳永勝人1 松沢佑次1

所属機関: 1大阪大学医学部第二内科

ページ範囲:P.1542 - P.1546

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肥満症の概念と臨床像
 肥満は"過度に脂肪が蓄積した状態"で,食物の過剰摂取によるエネルギー供給の増加または運動量減少などによるエネルギー消費の減少によって,エネルギーのバランスが正に傾くことによって起こる.肥満の程度を判定するには,脂肪量を測定するのが理想的であるが,実際的には身長と体重を求めて肥満度を算出し,肥満の程度を判定する1)
 肥満者は単に太っているということでなく,糖・脂質代謝異常をきたし,動脈硬化性疾患,高血圧症,糖尿病,消化器疾患(脂肪肝,胆石症),痛風などを合併し,死亡率を増加させている.米国では,癌がなくなるより肥満がなくなったほうが平均寿命が延びる,といわれ,1985年ロックフェラー大学のHirschらは「肥満は癌より恐ろしい」と警告している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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