臨床検査29巻11号

1985年11月発行

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特集 リポ蛋白・脂質代謝と臨床検査 11　後天性脂質代謝異常

4．脳血管障害

著者： 村井淳志¹ 宮原忠夫¹ 藤本直規² 松田実²

所属機関： ¹京都大学医学部老年科 ²京都大学医学部神経内科

ページ範囲：P.1559 - P.1563

脳血管障害
　これは包括的な名称であり，その中には多くの疾患が含まれている．頻度が高いのは脳血栓，脳塞栓，脳出血（高血圧性脳内出血）である．脳血栓と脳塞栓は鑑別が困難なことが多く，通常両者を合わせて脳梗塞とする．脳出血は最近，著しく減少した．クモ膜下出血などその他の疾患も頻度が低い．したがって，脳血管障害の中で頻度が高く，かつ脂質代謝との関係が深いのは脳梗塞（虚血性脳血管障害）であり，本稿ではこの疾患について解説する．