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文献詳細

雑誌文献

臨床検査29巻12号

1985年11月発行

文献概要

シリーズ・医用基礎工学入門・11

X線・放射線・1

著者: 竹中榮一1

所属機関: 1防衛医科大学校放射線医学教室

ページ範囲:P.1688 - P.1691

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1.はしがき
 放射線とは,空間または物質を通して波動または粒子の運動エネルギーの形で放出されるエネルギーの伝播を言う.音波は真空中を飛ぶことができないので除外する.
 具体的には①電波,赤外線可視光線,紫外線,X線,γ線のように,周波数が発生源で決められる"電磁放射線",②α線,β線,電子線,中性子線,さらに中間子線,陽子線,11C,12C,16O,20Ne,32Si,40Arなどの高速イオン線などの"粒子放射線"に分類する.これらは,物質中でそのエネルギーの大部分を直接,間接に電離で失うので"電離放射線"と言う.そのうち,X線γ線,中性子線は間接的に電離するので"間接電離放射線"と言う.
 電磁波であるX線,γ線は治療,診断に,γ線は治療に使われてきたが,プロントン,粒子線も映像や粒子線治療に使われ始めた.また,γ線や特性X線を放出する放射性同位元素による画像および計測診断がおおいに利用されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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